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【開催報告】東京都臨床工学技士会×公社多摩支社セミナー2018年3月1日

近年、医工連携に注目が集まっています。しかし、高度な医療機器開発はものづくり中小企業にとって参入ハードルが高いのが実情です。一方、医療現場では医療安全や業務効率向上など多くの課題が存在します。これらの課題解決にも焦点をあて、臨床工学技士と中小企業の連携で得られる相乗効果について双方の立場から考えました。当日は19名の臨床工学技士と、11社13名の中小企業の方にご参加いただきました。

 

実施報告

医療現場の改善に向けた臨床工学技士と中小企業の連携への期待
●開催日時 平成30年3月1日(木)18:30 ~20:10
●対象者 臨床工学技士及び健康・福祉分野への参入に関心がある中小企業
●会場 公益財団法人東京都中小企業振興公社 多摩支社 2階大会議室

総論 18:30~19:00
ものづくり中小企業の医療分野参入と医工連携
公社多摩支社技術連携コーディネーター 内山 朗 氏

医療機器産業について俯瞰的解説(内山氏)

医療機器産業について俯瞰的解説(内山氏)

内山氏には、医療機器に関わる規制や産業の特徴などから、日本における医療機器政策の動向まで、医工連携の総論として解説していただきました。多摩支社の「看工連携」の取組みについてもご紹介しました。

ME講演 19:00~19:30
臨床工学技士の立場から見た医工連携
神戸市立西神戸医療センター臨床工学室副室長 加藤 博史 氏

臨床工学技士と企業が協調する方法について(加藤氏)

臨床工学技士と企業が協調する方法について(加藤氏)

日本臨床工学技士会の臨・学・産連携推進委員会委員長でもある加藤氏には、なぜ医工連携を臨床工学技士が行うのかという背景をご説明いただいた後、ものづくり企業に対して臨床工学技士が医療機器の開発パートナーになるために重要な視点について、事例も交えながら解説していただきました。

企業講演① 19:30~19:50
産学官連携の製品化事例発表 タイマー機能付テーブルタップ
京西電機株式会社営業本部営業部長 相倉 健幸 氏

開発のきっかけや製品化で苦労した点を発表(相倉氏)

開発のきっかけや製品化で苦労した点を発表(相倉氏)

京西電機株式会社の相倉氏には、山梨大学附属病院MEセンターや甲府商工会議所の協力のもと開発された「タイマー機能付テーブルタップ」の製品化までの道のりについて、お話しいただきました。また、開発が成功したポイントと苦労した点の双方を率直にお話いただき、これから医工連携に取り組もうとされる企業に向けて、知財面や資金面など、必要な心構えや準備についても具体的なアドバイスがありました。

企業講演② 19:50~20:10
携帯電話部品、キーシートメーカーから医療分野参入へ
サンアロー株式会社医療ヘルスケアエンジニアリンググループマーケティングマネージャー 髙橋 喜福 氏

トレーニングモデル開発について講演(髙橋氏)

トレーニングモデル開発について講演(髙橋氏)

サンアロー株式会社の高橋氏には、シリコンゴムや樹脂に関する一貫生産体制やコア技術を活かし、工業用のゴム製品メーカーから医療分野、特に手術のトレーニングを行うための模擬臓器というニッチな分野に進出した経緯についてご講演いただいた後、開発過程で困ったこととその克服方法についてお話いただきました。医工連携への取組み姿勢について中小企業の現実的な立場からのお話もあり、参加者の関心の高さが窺えました。

講演企業出展コーナー
京西電機株式会社、サンアロー株式会社

臨床工学技士の参加者に展示物の説明

臨床工学技士の参加者に展示物の説明

セミナーに参加した中小企業及び臨床工学技士の方々向けに、京西電機株式会社及びサンアロー株式会社の開発製品を展示するスペースを設けたところ、セミナー終了後には多くの方々が関心を持って見学され、実際に触りながら説明を受けるなど、盛んに交流が行われていました。

 

セミナー後のアンケートでは、セミナー全体について90%以上の方に満足いただいた結果となり、臨床工学技士との今後の連携について具体的なイメージをもっていただくことができたようでした。臨床工学技士の加藤氏及び中小企業の立場からご講演いただいた相倉氏、髙橋氏からも言及があった、開発しようとする製品の事業性の判断の難しさについては、参加者の皆様からも反応が多くありました。医療現場からのニーズの抽出に当たっては、医療者のバイアスがかかっていることを考慮し、市場が本当にあるのか、ニーズ提供者個人が欲しいだけではないのかを客観的に確認しながら進めていくことが重要だという指摘は、医工連携では常につきまとう問題です。医工連携への参入にあたり、本セミナーで講師から指摘された課題や障壁については、克服できるような支援策を公社多摩支社でも引き続き模索していきたいと考えています。