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最新の全自動プラスチック成形機と独自の技術・ノウハウで品質とコストの両立を実現

最新の全自動プラスチック射出成形機を導入し、高効率の成形を行う。さらに、これまでのものづくりの経験に裏付けられた提案力を活かして、お客様の要望に合わせた精密な製品や特殊材料にも対応する。高品質・低価格・短納期を実現し、お客様からの高い評価を得て、幅広い業界から受注を獲得している。

有限会社三幸電機製作所(H30/3/26up)

地球にやさしい燃やせるプラスチック素材「東京未来素材」

新規事業として取り組む「東京未来素材」は、紙パウダーを51%以上含有するバイオマス素材を使用しており、燃やしても有害ガスが発生しないため、廃棄時は可燃物として処理ができる。耐熱・耐寒性に優れ、電子レンジや冷凍庫でも使えるなど、一般的なプラスチック製品と同様に使用可能である。自社製品として食器を製造し、企業や自治体向けに拡販を目指している。

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主力事業は精密プラスチック成形

―御社の事業内容を教えていただけますか。

 

精密なプラスチックの成形品の製造と、それに関連する金型の製作が主な事業内容です。父が46年前に創業し、8年前に私が後を継ぎ2代目になりました。父の時代には、フェノールという熱硬化性の樹脂をメインで扱っていましたが、今は熱可塑性の樹脂がほとんどです。いろいろなお客様との取引を通して、ノウハウや技術のポケットを増やしてきました。それらを活用しながら、難しい製品にチャレンジしています。もともと小型の設備が多かったので、小さくて精密な製品が主力になっています。

現在は主に二次下請けとして、ハードディスクやメモリの製造工程で使用される治工具を製造しています。この製品は100分の3mmの公差が求められるうえ、導電樹脂という特殊な材料を使用しており電圧1,000ボルトから5ボルトまで、2秒で通電しなければいけない仕様になっています。材料自体が電気を通すものなのですが、どのような形状でも成形後に仕様を満たすためには私たちのノウハウと技術が必要です。これからのビッグデータ時代の到来に備えて、データセンターの構築が世界的に増えていますので、弊社の成形品の引き合いが増えると予想しています。

以前には、亜鉛ダイキャストから樹脂への置き換えで、ナイロン樹脂にガラスが50%含まれている材料を扱ったことがあります。ガラスが50%も入っていると機械や金型の消耗が激しく、手間もかかるので、他社はあまりやりたがりませんが、弊社ではお受けしました。

積極的に最新設備を導入

積極的に最新設備を導入

 

―最新設備の導入にも力を入れているそうですね。

 

弊社では、トップメーカーの機械しか導入しません。なぜかというと、プラスチック射出成形の業界は、差別化の要素として機械が大きな割合を占めるからです。もちろん技術・ノウハウも大切なのですが、大手企業と同じ機械を導入していれば受注できる確率が高まります。トップメーカー以外の機械では、そもそも俎上に載りにくいのです。しかも、すべての全自動の成形機なので最小限の人員で24時間稼働でき、コスト的にも有利です。

最近では、東京都中小企業振興公社の平成28年度 成長産業等設備投資特別支援助成事業で50トン、平成25年度補正 ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金で180トンの射出成形機を導入しました。

ロボットによる自動化を進める

ロボットによる自動化を進める

金型の出来がプラスチック射出成形の品質を決める

―御社の強みを教えてください。

 

弊社の強みとしては、「提案力」、「品質管理」、「フットワークの軽さ」の三点をご説明しています。

私も入社して早30年。幣社では金型の製作はしていませんが、金型製造会社に出入りして製造方法や見積もり方法等を習得したおかげで、かなり細かく提案することができます。プラスチック射出成形では、金型の出来が利益にも大きく影響しますから、製品に合った精度の金型をつくることが重要です。良い金型が出来れば、製品の精度も上がり、早く打つことができ、現場のメンテナンスも楽になるのです。

丁寧な仕上げ工程

丁寧な仕上げ工程

燃やせるプラスチック「東京未来素材」

―「東京未来素材」という新規事業も始められていますね。

 

今年から「東京未来素材」というブランド名を付け、MAPKAという紙パウダーを51%以上含む材料を使用した食器を展開しています。通常のプラスチックと同様に扱うことができ、電子レンジや食洗器も利用可能、耐熱温度は-50℃から150℃までです。全国どこでも可燃物として廃棄でき、燃やしても有害ガスが発生しない環境にやさしい製品です。当社の加工技術を応用することで、様々な形に成形・着色ができます。

MAPKA自体は一般に販売されている材料ですが、紙を多く含むため成形には難しいところがあります。たとえば通常のプラスチックを溶かす際には180℃くらいの温度にしますが、MAPKAは紙が多いので180℃だと焦げてしまいます。また、材料中にガスが多く、金型を腐食させてしまうためメンテナンスにも手間がかかります。意外に技術とノウハウが求められる材料なのです。

実は10年ほど前に東京都中小企業振興公社の職員の方にこの材料をご紹介いただいたのが新規事業のきっかけでした。その時すぐには扱わなかったのですが、その後リーマンショックで危機意識が高まり、新規事業として食器類を中心に自社製品の製造を始めました。

 

―導入実績を教えていただけますか。

 

現在では、某市役所からカレー皿のレンタル契約をいただいています。昨年は500枚ほどでしたが、今年は1,000枚以上になりました。

また、普通のプラスチックだとつるつるして書けないのですが、この製品は紙が50%以上入っているので、鉛筆、ボールペン、クレヨン等、どんな筆記具でも文字や絵が描けます。油性であれば洗っても消えません。この特徴を活かし、昨年からデパートやイベント会場などで子供向けのお絵かきワークショップを実施していて、大変ご好評いただいています。

公的支援を活用して「東京未来素材」を事業の柱へ

―今後の展望を教えてください。

代表取締役社長 近藤 伸二氏

代表取締役社長 近藤 伸二氏

幣社は、今後もプラスチック射出成形に特化します。射出成形の技術をさらに高め、公的補助金を活用しながら最新の設備を導入し、より良い製品が作れることをアピールしていきます。

本業では、様々な展示会、商談会に積極的に出展し、1年に1社の新規先開拓に取り組みます。「東京未来素材」は、実績を積み重ねて信頼を得ることに注力し、当面は食器やお弁当の容器等を中心に参入を目指します。2月には、ギフトショーの東京ビジネスフロンティアブースに出展しますので、興味を持っていただけるようアピールしていきます。

今後も、東京都中小企業振興公社等の公的支援を活用しながら、本業のさらなる基盤強化、新規事業の営業活動に取り組んでいきたいと考えています。

 

取材:平成29年12月26日

企業基本情報

会社名 有限会社三幸電機製作所(H30/3/26up)
所在地 〒208-0023 東京都武蔵村山市伊奈平2-6-5
設立 昭和40年
資本金 300万円
従業員数 4名
主要取引先 株式会社山櫻、三和電機製作所株式会社、株式会社エフ・イー・シー他
WEBサイト http://www.sankoh-denki.jp.net/