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超精密にこだわる試作専門の総合金属加工業

精密板金加工をはじめ、「精密さ」にこだわった金属加工に強みを持つ総合金属加工業。三次元測定機による工程内検査と出荷検査を行うことで、μmオーダーの精度を保証する。特に、光学機器、医療機器、自動車等の精密さが求められる業界からの引き合いが多く、1品ものから小ロットの量産まで対応が可能。

アートビーム有限会社(H31/1/24up)

他社にない超精密加工技術で差別化

放電加工でμmオーダーを実現する超微細放電加工技術では、高比抵抗材質への加工や、三次元形状の加工が可能。また、微小パルス放電を利用して皮膜形成をするMSコーティングでは、コバルト(CA)、チタン(TA)、シリコン(SA)の皮膜形成により機能性向上ができる。これらの技術を様々な業界のお客様に知っていただくため、展示会出展等を強化する。

試作や特注品を得意とする金属加工

―御社の事業内容を教えてください。

 

弊社は創業30周年を迎えた精密板金加工の会社です。特に、試作や特注品製作を得意とし、素材の選定から量産検討までお客様のご要望に合わせて一貫して行うことができます。創業以来、精密板金の試作に取り組みOA事務機器、光学機器、医療機器、自動車部品等の精密さが求められる業界から受注をいただいてきました。

また、最小加工穴径3μmの微細な放電加工を施す超微細放電加工や、ワイヤー放電加工を行っているほか、コバルト(CA)、チタン(TA)、シリコン(SA)の皮膜形成により機能性を向上するMSコーティング技術も扱っています。金属加工はもちろん、それ以外の加工でもご相談いただければコーディネートさせていただきます。お客様の幅広いご要望への対応力も、強みを形成する一部だと考えています。

さらに、グループ会社のアートビーム株式会社では、大学の先生と共同で先端技術の研究開発を行っています。両社の連携によりお客様に新たな価値を提案し続けることができると考えています。

なお、弊社では2005年にISO9001認証を、2007年にはISO14001認証を取得しました。

三次元測定機による検査

精度では他社に負けない自信あり

―御社の強みを教えていただけますか。

 

一番の強みは、精度です。幣社では三次元測定機を4台保有しており、すべての製品に測定データを必ず添付して納入しています。精度については、社員全員への意識づけを徹底しています。検査の社員だけでなく職人も三次元測定機を使用することができるよう、三次元測定機は現場に1台、検査室に3台揃えています。職人自身が工程内検査で精度を確認し、完成品を再度検査することで高精度を可能にしているのです。

一般的に、精密板金の企業でもノギスやハイトゲージ等で測定していることが多く、三次元測定機で測定してみると精度が出ていないことがあります。幣社では、大手メーカーから求められる精度を確実に保証するため、すべての製品を三次元測定機で検査して、データを添付することを標準にしています。

 

―職人が持つ技術も重要ですね。

 

曲げ加工のベテラン職人が持つ技術も弊社の強みだと思います。曲げ加工は力加減で100分の1台の寸法をコントロールする必要があります。この精度を可能にするベテラン職人の技術が当社の基盤になっているため、技術承継に向けた若手社員への教育体制構築に取り組んでいます。

私自身も未経験の状態で入社して、曲げ加工をはじめ様々な技術を身につけてきました。ですから、私は「わからなかったら100回でも聞いていい」という考えで、丁寧に指導していくための教育体制を構築しなければと強く思っています。

曲げ加工の職人技

他社が扱っていない超精密加工技術を保有

―超微細放電加工とはどのような技術ですか。

 

超微細放電加工はもともと大手電機メーカーが保有していた技術で、放電加工でμmオーダー(最小穴径5μm)の加工を実現します。3~4年前に大手電機メーカーが事業から撤退し、現在は弊社で加工を受託しています。この超微細放電加工の機械は研究機関にあるかどうかという珍しい機械で、現在は流通していないため、中小企業で保有しているのは弊社以外にはないと思います。また、この機械で5μmの穴開けをする場合、放電ギャップを考慮して3μmの太さの電極が必要です。電極を作る機械と精密加工の技術がなければ、超微細放電加工は実現できないのです。シリコンやプラチナ等の高比抵抗材質への加工のほか、三次元形状の加工も可能です。穴加工では5倍までの高アスペクト比加工ができ、コンピュータ制御により複雑な立体加工もできます。

この技術は、電機メーカー、医療機器メーカー等、様々なお客様から引合いをいただいています。超微細穴加工、マイクロスリット等の依頼が多いのですが、中には人工的に目に見えないキズをつけて何かの試験に利用する、といった用途もあります。

超微細放電加工の機械

 

―MSコーティングとはどのような技術ですか。

 

MS(マイクロスパーク)コーティングは、微小パルス放電を利用し、皮膜を形成する技術です。マスキングなしで必要箇所にコーティングできること、剥離しないことも特徴です。弊社では、コバルト(CA)、チタン(TA)、シリコン(SA)の皮膜形成が可能で、コバルト皮膜は耐摩耗性、チタン皮膜は耐久性・耐摩耗性、シリコン皮膜は耐食性・耐薬品性・耐エロ―ジョン性の向上の効果があります。

放電表面処理皮膜の種類と用途

 

刃物の摩耗が激しい部分をコーティングし、耐久性を向上させたいというご依頼では、通常10万ショットで交換していたところ、コーティングした刃を使うと3倍長持ちする結果が出ました。最近では、刃物に対し剥離しないコーティングを施したいということで、食品加工業の企業からも引き合いがありました。

これまでMSコーティングは、耐摩耗性向上の目的でジェットエンジンのタービンブレードに用いられてきましたが、航空業界以外ではほとんど知られていませんでした。しかし、東京都中小企業振興公社のニューマーケット開拓支援事業に採択され、ナビゲーターの方々との営業活動をしているうちに、他の業界でもかなりニーズがあることがわかりました。今後はアピールしていくことで、用途を広げていきたいと考えています。引き続き、展示会に出展し、認知度を高めていきたいと考えています。

MSコーティングのサンプル

超精密加工技術を武器に業界を広げたい

―今後の展望を教えてください。

 

他社にない超微細放電加工技術やMSコーディング技術を保有していますので、それらを活用して、従来の板金加工だけでは取引できないような様々な業界のお客様を開拓していきたいです。特に、MSコーティングは工具メーカー、機械メーカー、食品メーカー、医療機器メーカー等に興味を持っていただけるのではないかと考えています。当面は東京都中小企業振興公社の支援も活用しながら商談会や展示会に参加する中で継続的にアピールしていきたいと思います。

また、若手社員の採用にも取り組み、曲げ加工のベテラン職人が持つ技術やノウハウを若手に継承していきたいと考えています。

代表取締役 仲 勉氏

企業基本情報

会社名 アートビーム有限会社(H31/1/24up)
所在地 〒192-0042 東京都八王子市中野山王1-6-6
設立 平成元年4月28日
資本金 2,000万円
従業員数 40名
主要取引先 事務機器メーカー、精密機器メーカー、医療機器メーカー等
WEBサイト http://www.artbeam.co.jp/