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高機能樹脂による精密プラスチック成形

高性能樹脂による精密プラスチック成形を強みとするプラスチック製品製造業。古くから素材メーカーの開発に協力し、プラスチック業界での人脈を形成してきた。近年では高性能樹脂を用いた電子部品の生産が好調で、プラスチック成形業の中で独自の地位を築いている。

日精産業株式会社(H31/4/3up)

医療機器業界の金属部品をプラスチックに

AMED「医工連携事業化推進事業」実証事業の委託で、特殊なプラスチックを用いた軽量樹脂製手術器具を開発。従来の金属製器具よりも軽いため、長時間におよぶ手術でも医師の負担を軽減でき、器具のコストダウンも可能となる。今後はラインナップを増やし、医療器具に使用されている金属部品を、MRIにも対応できるプラスチックなどに置き換えるニーズに対応していく。

高機能樹脂による超精密プラスチック成形

―御社の事業内容を教えてください。

 

弊社は高機能樹脂を専門とする精密プラスチック成形の会社です。汎用の樹脂は一切扱っていません。部品の軽量化・コストダウンのニーズから、材料を金属からプラスチックへ変更する相談も多くいただきます。これまで金属でしか実現できなかった厳しい公差も、成形機の改造、材料の選定、成形技術の総合力を活かしてプラスチックで実現することができます。

現在の主力製品は、電子部品の成形です。フープ材(金属)と樹脂の複合部品成形を1工程で行う自動成形システムを保有しており、フープ材のプレス加工から成形加工を一貫して製造することができます。

フープ材と樹脂の複合部品成形

 

創業当初、弊社では双眼鏡付きカメラや封筒開封機をOEMで製造していましたが、お客様からの要望で成形機を購入することになり、この頃からプラスチック成形をメインに行うようになりました。この設備導入がきっかけで、当時では最先端だったスーパーエンプラや高機能樹脂液晶ポリマーなどの成形の依頼を多数いただくことになりました。幣社は素材メーカーとの関係性が密で、弊社の設備を使って素材メーカーと一緒に材料開発を進めてきた歴史があり、それが今のノウハウと独自の人脈に繋がっています。

電子部品の成形

プラスチック創成期から培った技術とノウハウ

―御社の強みを教えていただけますか。

 

長年プラスチック業界で培った技術やノウハウを活かして、お客様のニーズに合わせたアイデアを出せること、そしてそれを高精度で実現できることです。私は、プラスチックの創成期から60年以上この業界に関わってきました。プラスチック成形は金型の精度が品質に大きく影響しますから、基礎に金型の知識が必要です。金型が良くないと、高精度の製品はできません。以前は金属部品をプラスチック部品で置き換えることでコストダウンを図るニーズが強かったのですが、近年はそれに加えてμ単位の精度を要求される時代になっているので、さらに金型の精度が問われます。金型には他社ではなかなか真似できないノウハウが結集しており、合理的に生産できる金型構造になっています。

精度の求められる製品にも対応

これまで金型はすべて協力会社に依頼していましたが、社内でも金型の製造やメンテナンスができるよう設備投資を計画しています。金型を内製化できれば軽微な金型の修正も素早くでき、何よりお客様へより短納期で製品を納めることが可能になりますし、金型費用も抑えることができます。

弊社では、様々な素材の開発に協力してきた経緯から、素材メーカーや機械メーカーと懇意にさせていただいています。今では素材メーカーや機械メーカーから、他社で実現できなかった案件や長年暗礁に乗り上げていた案件を紹介していただき、受注することがほとんどです。金型の設計から前工程・後工程まで幅広い人脈を生かし、様々な技術を組み合わせた最適な提案ができることが最大の強みだと考えています。

プラスチック技術を活かして医療機器産業に参入

―どのような医療器具を開発されているのでしょうか。

 

平成27年度に日本医療研究開発機構(AMED)の「医工連携事業化推進事業」実証事業の委託を受け、東レ・メディカル株式会社、滋賀医科大学と連携して、軽量樹脂製手術器具の開発・事業化を行いました。手術で使用される鋼製の手術器具を、特殊な樹脂製の手術器具に置き換える取組みです。私たちは、東レのPPS樹脂という優れた耐熱性、寸法安定性、耐薬品性を持つ樹脂材料に炭素繊維を加えることで強度を増し、より金属に近い性能を出しました。剪刀(ハサミ)の金属刃とプラスチック部分の接着は特に弊社の技術が活きる部分で、接着剤を使わずに接着する独自技術(特許申請中)を使っています。滋賀医科大学の先生方の意見を聞きながら何度も試作を繰り返し、かなり実用化に近いところまで来ています。ディスポーザブルタイプとリユースタイプを発売する予定で、医療機器の承認申請をしています。

この軽量化樹脂製手術器具を使うことでコストダウンになるのはもちろんのこと、長時間手術をされる先生方の負荷軽減にもなります。

軽量化樹脂製手術器具の製造

プラスチックの技術を医療分野にも展開

―今後の展望を教えてください。

 

当面は医療機器分野に注力するつもりです。軽量樹脂製手術器具の開発については基礎固めが出来たので、今後はバリエーションを広げようと考えています。東京都中小企業振興公社の第6回医療機器産業参入促進助成事業助成金にも採択されており、現在は、RFIDチップを埋め込み、個別管理が可能な樹脂製手術器具の開発を進めています。

様々な医療機器メーカーとお付き合いするなかで、MRI室内では金属製品などの磁性体が使用できないため、医療機器業界では金属部品などの磁性体をプラスチックに置き換えるニーズがあることがわかりました。医療機器等製造業の登録をしたので、弊社のプラスチック技術を最大限に活かしながら、様々な医療機器の金属部品をプラスチックへの置き換える提案ができると考えています。

代表取締役 梶山 隆啓氏

企業基本情報

会社名 日精産業株式会社(H31/4/3up)
所在地 〒198-0024 東京都青梅市新町6-19-2
設立 昭和52年
資本金 2,000万円
従業員数 15名
主要取引先 精密機器メーカー、電機メーカー、材料メーカー等
WEBサイト http://www.nissei-ind.co.jp/