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半導体部品加工のパイオニアが挑戦を続ける高精度・高品質の実現

日本の半導体産業がまだ黎明期にあった30年以上前から、半導体製造装置部品や液晶製造装置部品の加工を手掛けてきた。その長い経験の中で培ってきたのは他の追従を許さない高精度・高品質の切削技術。客先開発・設計者からも絶大の信頼を集めている。

株式会社久松機工(R1/11/27up)

戦略的投資を続けながら機械加工の新たな可能性を切り拓く

半導体業界が求める厳しい品質基準をクリアするために、チームミーティングや工程単位の検査体制を構築。最新鋭の機器と意識の高い社員が一体化されているからこそ実現可能な高精度・高品質部品を供給し続けている。ベースとなる切削技術を磨くと同時に、戦略設備投資による業務領域拡大にも挑戦。会社の未来を見据えている。

半導体関連部品に強みを持つ切削加工業

-御社の事業内容を教えてください。

 弊社は、多種多様な金属や樹脂の切削加工(フライス盤・旋盤)を得意とし、主に半導体製造装置やフラットパネルディスプレイなどの製造装置部品を加工しています。少量多品種の大物部品から精密機械部品まで幅広く対応しています。
 創業は昭和53年、工作機械の修理業からスタートしましたが、お客様のご要望にあわせて加工業にも着手。徐々に業務領域を拡大してきました。現在のように半導体部品がメインになってきたのは、まだ半導体産業自体が黎明期にあった30年以上も前のこと。長い歴史と数多くの経験を重ねる中で、高度な製造技術を培ってきました。
 半導体の部品は他の金属素材に比べて要求品質のレベルも高く、厳しく設定された公差内で一定の精度が求められます。さらに表面が傷つきやすい素材であるため、非常に扱いが難しい製品です。その精度を維持しながら加工表面に傷ひとつなく、そして最大1400×3200mmの大型精密部品を供給し続けることができる会社は、非常に希少価値が高いものと自負していますし、実際にお客様からも、そういったお声をいただいています。

幅広い大物部品について高能率加工を実現する門型マシニングセンタ

最新鋭の設備とヒューマンパワーで高品質を維持

―高品質な製品の供給を維持できる御社の強みについて教えてください。

 まず、当然のことながら、高精度な製品の加工が可能な最新鋭の設備を取り揃えている点にあると思っています。弊社では、同時5軸制御の複合旋盤や高精度の門型マシニングセンタを保有しており、半導体業界が求める高精度、高品質を実現します。
もちろん、こういった加工機はどの会社でも購入することができます。しかし、完全オートメーションの設備ではないので、それらの機器を扱う人間が確かな技術力と正確性を持っていなければなりません。中には簡単な工程もありますが、機械をセットする際のちょっとした調整や、金属の変形を防ぐための加工時のカットの工夫などのノウハウが、これまでの経験の中で蓄積されています。また、社員の意欲も高く、各々がただ一つのミスも許されない状況であることを自覚しながら、緊張感を持って仕事をしています。
 また「どんなに難しい仕事でも断らない」という企業姿勢も、お客様から評価される強みのひとつ。困難に直面すると、社員が一丸となって「まずはやってみよう」という空気が生まれます。弊社に経験が無い仕事だからという理由でお断りすることは一切ありません。難しい案件では、まず技術者同士が集まってミーティングを実施します。問題点などを洗い出し、どのように解決すべきか案を出し合い、方向性を打ち出してから仕事をスタートし、チーム全体で取り組んでいます。

半導体製造装置部品加工に最適な同時5軸制御複合旋盤

客先の開発・設計部門から絶大の信頼を集める

―現場の雰囲気が生き生きとしていました。そのモチベーションの源泉はどこにあるのでしょう。

 チャレンジ精神に支えられていると思います。やはり半導体は日進月歩で進化していくものなので、お客様からは常に新しいことが求められます。例えば、精密さの要求レベルは5年前とは全く違っています。ですから、5年前の技術で止まってしまっていたら、お客様の要望に応えることは出来ません。立ち止まったら衰退するしかないと自覚し、それを社員全員で共有しています。
 また、お客様の会社の設計者や技術者とも密に連携をとっているのも弊社の強みの一つといえるでしょう。コミュニケーションを図りながら効率化や要求精度に応えられるように仕事をしているのはもちろん、時には開発や設計といった上流工程から入っていき、私たちが加工のしやすいような形にしていただくこともあります。単純にお客様から指示を受けて請け負うだけではなく、お客様から「久松機工は、私たちの開発部門の出先機関のひとつだ」という認識を持っていただけるほどの信頼関係が築けています。この関係を維持するためには、当然、「久松機工に頼めば間違いない」という信頼を裏切らないことです。
 そのために、検査体制にもこだわっています。現場には簡易三次元測定機を配置し、要望に応じて製品一つひとつに検査データを添付して納入することが可能です。複合的な製品に関しては、そのすべての工程内で精度確認を実施。自らに厳しい品質基準を設け、それを達成することで、さらに技術力もアップしているのだと思います。工場内は24℃または25℃に設定。温度管理も精度を保証するために重要な要素であると捉えています。

簡易三次元測定機による工程内測定

戦略的設備投資を続けながら事業領域を拡大

―今後の展望を教えてください。
 時代の早い流れにとり残されないよう、半歩先行く設備投資を実行していきます。目の前にある仕事のために設備を導入するようでは遅いと思っています。時代やお客様のニーズを先読みしながら、基本的な事業のラインは変えずに「できること」のバリエーションを増やすために戦略的な設備投資を実行していきます。そのためには、今後の業界の動きも予測する必要がありますね。お客様との会話の中や、専門誌・業界紙などから情報を仕入れ、分析していきます。
 そのうえで弊社の基盤技術である切削技術の向上はもちろん、接合などの新たな技術の獲得にも挑戦していきます。私たちが手掛けている半導体部品の多くは、いくつかの部品が組み合わさった構造になっていますが、これまでその接合をお客様が対応していました。その全ての工程を私たちが対応できれば、お客様への貢献度合いもアップするものと考えています。

代表取締役 久松 元大氏

 

取材:令和元年8月8日

企業基本情報

会社名 株式会社久松機工(R1/11/27up)
所在地 〒190-1232 東京都西多摩郡瑞穂町長岡3-11-5
設立 1978年
資本金 2,500万円
従業員数 32名
主要取引先 半導体製造装置メーカー、各種精密機器メーカー等
WEBサイト http://hisamatsukikou.biz/