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国内シェア7割を誇る流体分析機器専門企業が世界へと羽ばたく

HPLC(高速液体クロマトグラフ)や分取液体クロマトグラフなどを開発・製造し販売する株式会社ユニフローズ。医療分野で使用されている送液用及び計量用ポンプの国内シェアは7割にも上る。

株式会社ユニフローズ(R2/5/15up)

高性能で個性のあるオンリーワン製品づくりへのこだわり

高性能で個性のあるオンリーワン製品づくりを実現するために、「100%自社設計」「自社ブランドの育成」にこだわり続けてきた。子どもの教育用に開発した自社製品【e-HPLCことり】が高い評価を集め、そこから一般企業、海外需要といった新たな可能性が生まれている。

流体を専門に扱うナンバーワン企業を目指す

―まずは御社の会社概要をお聞かせください。

 

流体の計量・送液・分析などに特化した理科学機器、医用機器、省力化機器の開発、製造に従事しています。HPLC(高速液体クロマトグラフ)や分取液体クロマトグラフなど液体を扱う分析機械の開発からはじまり、その後、成人病の検査に使う血液や尿、便など医用関係の分析ニーズが多くあったため、送液用および計量用ポンプの開発にも着手。機器の信頼性の高さから安定的な需要を獲得し、現在、医療分野においては実に国内シェア7割を占めるまでに至っています。

この会社を設立したのは昭和60年のことです。それまでの10年間は日本電子に勤務し、ガスクロマトグラフの開発や液体クロマトグラフの開発に携わってきました。自分が魅せられ続けてきたクロマトグラフの技術をさらに極めたいという思いから独立を決意し、先輩と共同で立ち上げた会社を経て、このユニフローズを設立しました。フローは流れ、ユニは一番という意味で、当初から流体を専門に扱うナンバーワン企業を目指し、その社名をつけたという経緯があります。100%自社設計にこだわり、最終的な組立てと検査は社内で実施することで、高性能で個性のあるオンリーワン製品づくりを目指しています。現在は、OEM製品と自社ブランド製品を約半々で出荷していますが、単なる下請け外注ではなく「ユニフローズ」ブランドを大事に育てることで、自社のアイデンティティを確立してきました。

OEM製品から自社ブランド製品まで幅広く手掛ける

コンパクト&シンプルな機器を設計・製造

―御社の強みを教えてください。

 

ユニットを出来るだけ小さく、シンプルに作ることができるというのが、弊社のこだわりでもあり強みのひとつだと思っています。一昔前の機械は往々にして大きく、様々な機能が詰め込まれているものが高性能だという概念がありました。しかし、実際には一部の機能しか使用されておらず、大型の機械を設置する場所の確保が難しくなっていることから、世の中が高性能かつ小型の専用機を求めるような流れになってきました。私たちはいち早く機器のコンパクト化に取り組んできたので、設計力と独自のノウハウにより、余計な部材を省くことで小型化を実現しながら、同時に品質と機能性をしっかり維持することができます。

また、きめ細やかな生産体制も強みといえます。その特徴は、女性が多いということです。 “女性活躍”という現代のテーマにもフィットしています。私たちが製造するのは小型で軽量、かつ精密なユニット製品であるため、正確な作業ができる熟練者が時間をかけて作りこんでいます。組立調整はすべて手作業で、機械化に頼りません。さらに、小さな製品に至るまですべて、全数検査をした上で出荷しています。とても手間がかかりますが、そういった姿勢が多くのお客様から支持を得ている要因なのだと自負しています。

すべて手作業。丁寧に作りこまれる製造ライン

世界に羽ばたく注目製品「e-HPLCことり」

―注目製品である「e-HPLCことり」について教えてください。

 

昨今、子どもの理科離れが進行し深刻化しています。“このままでは日本のモノづくり産業が衰退してしまうのではないか”という危機意識から生まれた装置が「e-HPLCことり」です。HPLCは高速液体クロマトグラフのことですが、これまでにないほど小型化し、測定に必要な基本機能をすべて集約することにより、簡単な操作で本格的な分析を可能にしました。理科にいちばん興味を持つ年頃の小学生でも扱える装置を想定し、設計段階であらゆる無駄を排除した結果、低価格化も実現できました。ただ、どうしても子どもはすぐに飽きてしまうので、短時間で測定結果がでるように工夫をし、“ことり”という親しみやすい製品名をつけました。この製品コンセプトが評価され、第3回宮崎テックプラングランプリで三井化学賞を受賞しました。

もちろん、子ども向けと限定せず、一般企業に向けた展開も念頭に入れています。持ち運びも可能なサイズであるため、出張測定も可能です。現在は、浄水場の検査用にバージョンアップする計画も進んでいます。開発直後から展示会にも出展しているのですが、東南アジアのバイヤーの方がとても熱心で、引き合いもたくさんいただいています。この「e-HPLCことり」が活用できるシーンは、まだまだ幅広くあると手ごたえを感じています。

超小型高速液体クロマトグラフ「e-HPLCことり」

時代が求める検出器の応用開発にも注力

―今後のビジョンをお聞かせください。

 

現在は、理科学関係の仕事が全体の2割、医用機器が8割を占めていますが、これを理科学と教育を合わせて50、医用を50とし、共に生産量を伸ばしていくことで、さらなる経営の安定を図っていくつもりです。また、現在、製造をしている約1万種類のアイテムのうち、ほとんど出荷しなくなったものを中心に廃番にするなど整理を行い、製造や管理効率の向上を目指します。

さらに今後は、時代が求める検出器の応用開発にも注力していきます。例えば、最近は健康志向のため、糖分の量を気にする方も増えています。従来のUV検出器は紫外線の吸収を調べるもので、多くの物質を検出できますが、糖分はUVを吸収しません。近赤外線であれば検知できるので、新しい検出器の開発を進めています。他にも水に含まれているイオン物質を調べるための電気伝導度検出器も手掛けるなど、お客様のニーズが高いものを選択して開発を進めていきます。

まずは東南アジア地区を皮切りに、海外進出にも積極的に取り組んでいくつもりですが、「e-HPLCことり」は、そのきっかけになると思っており、教育熱心な富裕層に購入していただき、そこを足掛かりに企業や学校に普及できればと考えています。

代表取締役 森川 秀行氏

企業基本情報

会社名 株式会社ユニフローズ(R2/5/15up)
所在地 〒190-0144 東京都あきる野市山田405-3
設立 昭和60年
資本金 4000万円
従業員数 53名
主要取引先 医用機器・理科学機器・分析機器・食品製造等の大手メーカーの他、商社、病院、大学研究室・試験研究機関等
WEBサイト http://www.uniflows.co.jp