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人が感知できないナノレベルの質量をセンシングする、水晶センサーのワンストッププロバイダーへ

膜厚モニター水晶の製造・販売・リサイクルから技術サポートなどアフターサービスまで、自社で一貫して対応するピエゾパーツ株式会社。特許取得や国内複数拠点での生産体制によって顧客からの信用力を高めるとともに、海外進出にも積極的に取組み、“日本製”のブランドを武器に世界の市場を切り開く。

ピエゾパーツ株式会社(R3/3/30up)

現代のエレクトロニクスに欠かせない膜厚モニター水晶の専業メーカー

主要製品である膜厚モニター水晶は、光学部品等の真空蒸着時の成膜の厚みを測定するために使用されている。近年はスマートフォンの普及に伴いレンズの生産が増える状況の中、同社の膜厚モニター水晶の精度の高さと顧客対応力の高さが評価され、よりシビアな成膜条件が求められる有機EL生産ラインにも多く採用されている。

コンベックス形状を採用した高品質な水晶振動子の製造を実現

―御社の概要をお聞かせください。

弊社はメインの事業として膜厚モニター水晶の製造販売を中心に、水晶を用いたセンサーの開発を行っています。弊社の膜厚モニター水晶は、コンベックスという凸レンズのような形状に研磨し、振動エネルギーを中心に集中させて安定した制御を実現しています。コンベックス加工にばらつきがあると、お客様の生産のばらつきに影響を及ぼしてしまいますので、いかに個体差を抑え綺麗なコンベックス形状にするかが重要になります。また水晶振動子メーカーとして、お客様の安定生産により一層貢献できるように、水晶振動子型膜厚モニターで特許も取得しています。

温度特性が安定しており、外部の影響を受けにくいコンベックス水晶

国内工場の改善、海外展開によって世界でのシェアを拡大

―御社の強みを教えてください。

弊社は八王子市と新潟県出雲崎町の2ヶ所に生産拠点を構えております。弊社の創業者は阪神淡路や台湾の大震災を見て、災害時にメーカーとしての供給責任を果たすためには、生産規模を1拠点で2倍にするよりも、災害が同時に及ばず日帰りできる範囲で2倍にするべきであると考えました。そこで、創業者の出身地である新潟県に工場が設立されました。設立後には新潟県で2度の大地震があり1週間程工場が稼働停止となりましたが、その期間は八王子で生産のバックアップをし、供給責任を果たしました。BCPとしてはしっかりと機能したと思っています。

創業当初のメインのお客様は光学関係でした。カメラが携帯電話に搭載され市場が急激に拡大すると、大量生産とコストダウンが必須となり、生産の中心は台湾・中国へと移っていきました。市場も競合もグローバル化する中、弊社は国内工場の改善や台湾支店を開設して海外展開を行い、令和元年の世界のマーケットレポートでは、膜厚モニター水晶の分野で世界7番目の市場シェアを有しております。弊社の複数拠点による国内生産体制の保持はお客様からの信用力を高めることとなり、結果として国際競争力の維持にもつながっていると考えております。

積極的に海外展開を行い、事業ドメインを拡大させている

水晶の可能性を追求し、市場の課題に対応した新分野へ挑戦

―新製品の開発について教えてください。

膜厚モニター水晶は市場拡大に伴いコモディティー化され、品質よりもコスト優先になってしまいました。そこで弊社は水晶センサーを使った用途開発を積極的に行い、ユニット化に取り組みました。

弊社は水晶の加工は出来るので、お客様のご要望に合わせてカスタマイズする事が出来ます。しかしながら、実際に水晶を動かしてセンシングするためには、水晶を動かす電子回路やプログラミングが必要になります。そこで、平成22年にQCM TRIAL KITという製品を開発しました。 QCMとは水晶センサーのことで、この製品によってQCMの「見える化」を実現しました。水晶の表面に物が付着すると水晶の周波数が変化しますが、その変化量を捉えてナノレベルの質量を測定することが可能になっています。QCM TRIAL KIT は、発振している周波数を見ることができるため、水晶を納品されてもどうすれば良いかわからなかったお客様に大変喜んで使用していただいています。

弊社は従来から水晶のカスタマイズに対応してきましたが、TRIAL KITの開発によりQCMの見える化が実現したことで、QCMを知らないお客様にも興味を持って頂くことができました。そして、お客様の課題やニーズをお聞きするなかで具体的な用途開発が進むようになっております。将来的には、医療・食・住居など、人の生命に関わるような分野でのQCMの活用を目指しております。

QCMはガスやUV、においなど超微量の質量センサーとして機能する

水晶センサーのワンストッププロバイダーへ

―今後のビジョンを教えてください。

水晶センサーのワンストッププロバイダーを目指したいと思っています。

QCM自体は何十年も前から研究されていますが、具体的な製品として市場に出ているのは、弊社のメインの事業である膜厚モニター水晶くらいではないでしょうか。QCMはナノレベルの質量を検知できる特性を持っていますので、様々な分野での可能性を感じています。

弊社ではワンストップでお客様のニーズにお応えできるように、元々持っている水晶の加工技術に加えて、電子回路、発振回路の設計者やそれらを動かすためにプログラミングする技術者を擁しております。今後さらに地域の企業との連携や国内外の大学・研究機関との産学連携を通じてワンストッププロバイダー化することにより、お客様のご要望に応えていきたいと思っています。

代表取締役 早川 祐介氏

企業基本情報

会社名 ピエゾパーツ株式会社(R3/3/30up)
所在地 〒192-0154  東京都八王子市下恩方町831-3
設立 1990年
資本金 1,000万円
従業員数 20名
主要取引先 大手光学機器メーカー、半導体メーカー、ディスプレイメーカー、大学・研究機関等
WEBサイト https://piezo-parts.co.jp