Facebook

  • 文字サイズ

企業検索

産学連携支援

イノタマ 公式Facebookページ

50周年を機に自社製品を開発 機械加工業からメーカーへ!

金属切削加工、ビク型打抜加工、機器組立・調整の3つの事業からなる三山精工は、加工から組立・調整まで一貫した生産体制を持ち、優れた製品を提供することでお客様との信頼を築いてきた。今年で50周年を迎え、自社ブランド、モントロワ除菌消臭器「ジアフリー」を発売した。

株式会社三山精工(H28/11/2up)

食塩と水から次亜塩素酸水溶液を生成するモントロワ除菌消臭器を開発

montrois_img (1)

50周年を機に、食塩と水から次亜塩素酸水溶液を生成するモントロワ除菌消臭器「ジアフリー」を発売。食塩と塩から次亜塩素酸水を生成する特許技術を使い、次亜塩素酸水の補給がいらない、メンテナンスの頻度が少ない(※1)、設置場所を選ばない、これまでにない全く新しい製品を開発した。

※1 他社類似製品と比べて。(専用ACアダプター使用時はおよそ半年間で食塩水の交換を想定し、乾電池を連続使用した場合はおよそ2か月での電池交換を想定)

3つの事業で加工から組み立てまで一貫して対応

―御社の事業内容を教えていただけますか。

 

創業時は東京・三鷹の本社工場で機械加工から始まりました。その後事業拡大に伴い小川工場、白倉工場(いずれも群馬県甘楽町)を開設し、現在の3工場体制となりました。本社工場ではアルミや真鍮等の非鉄金属の切削加工、小川工場ではビク型打抜加工、白倉工場では組立・調整と、それぞれの工場で異なる分野の事業を行っています。

本社工場の機械加工設備

本社工場の機械加工設備

 

―金属切削加工の特徴を教えてください。

 

アルミや真鍮等の非鉄金属を中心に、特に加工の挽(ひ)き目の美しさにこだわっています。きれいに削れると、切削した部分が七色に光るんです。一般消費者向けの家電製品は外観の美しさに対する要求レベルが非常に高いため、特にこだわるようになりました。

また、加工対象は音響関連機器、測定機器、医療機器等に使われる部品が主で、多軸加工機と職人のノウハウによって高精度と美しさを実現しています。

挽き目の美しさにこだわりを持つ

挽き目の美しさにこだわりを持つ

 

―ビク型打抜加工とは、どういったものですか。

 

ビク型打抜加工は非常にニッチな分野で、関東ではビク型、関西ではトムソン型と呼ばれています。クッキーの「型」のような「ビク型」を素材の上側から押し当てて、部品を抜く技術です。通常、ダンボール等に使う技術で、プラスチックや金属の加工法としては非常に珍しいものです。年に6回ほど展示会に出展していますが、この分野の競合先に出会うことはまずありません。この加工自体があまり知られていないというのが現状です。

材質にもよりますが、±0.2㎜程度の精度が出ます。ポリカーボネートでも1.5㎜ほどの厚さだったら加工できますし、スポンジ・ゴム・フェルト等の柔らかい素材も抜くことができます。数量については、数十万個以上の大量生産向けではないものの、1万個とか2万個程度なら十分にビク型で対応ができ、金型を作るのに比べて費用が約20分の1で済みます。

最近では、打抜だけではなく、打抜いた部品に曲げ加工を施したり、一部分に両面テープを貼り付けるなど付加価値を付けて出荷できるようになりました。

 

―組立・調整事業では、どういった機器を扱っていますか。

 

情報通信機器、金融機器、医療機器、測定機器等の部品・パーツ、ユニット単位が主となります。これまでのノウハウと創意工夫により、お客様のご要望に応え、高品質・高精度な製品に仕上げています。

3つの事業により部品加工から組立まで一貫して行う体制を取り、これによってお客様により高い付加価値を提供しています。

次亜塩素酸水溶液を生成するモントロワ除菌消臭器「ジアフリー」

―自社製品を発売したそうですが、どういったものですか。

 

モントロワ除菌消臭器「ジアフリー」と言います。食塩と水を電気分解して、除菌・消臭に効果がある次亜塩素酸水溶液を生成し、気化させたものを密閉空間に充満させることで空間の除菌・消臭ができる機器です。ノロウィルスやインフルエンザウィルス、大腸菌、黄色ブドウ球菌等が除菌できることを第三者機関(※2)で実証済みです。

一般的に次亜塩素酸水を使った除菌というと、次亜塩素酸水を購入し、超音波加湿器や噴霧器のタンクに入れて使用するケースがほとんどですが、市販の次亜塩素酸水取扱店は限られており、価格も20リットルで約6,000円と、手間もランニングコストもかかります。また、超音波加湿器には振動子、噴霧器にはファンがついているため、常に音がします。

それに対して、「ジアフリー」は食塩と水をセットすれば電源を入れるだけで、約半年間、次亜塩素酸水溶液の生成・気化による除菌・消臭効果が持続します。用意するのは食塩と水道水(上水道水)だけなので、ランニングコストもほぼゼロ。アルカリ乾電池が使用できるため、設置場所も自由です。また、ファンなどの稼動部が無音で、存在を忘れてしまいます。

「モントロワ」とは、社名の「三山」を逆さにしてフランス語にした自社ブランドです(モン=山、トロワ=三)。自社製品の開発に際し、企画・開発をメインとする三山TTCという会社を新たに起ち上げており、除菌消臭器に続く第二弾、第三弾の製品展開も予定しています。

※2 (株)食環境衛生研究所

モントロワ除菌消臭器「ジアフリー」

モントロワ除菌消臭器「ジアフリー」

設立50周年を機に新たなチャレンジを

―開発を始めたきっかけを教えてください。

 

今年で弊社は設立50周年を迎えます。社長が先代から交代し、50周年に向けて新しいチャレンジをしたい、大手企業の影響を受けずに自力で製造・販売ができる製品が欲しいと思っていたところに、2年前に東京都中小企業振興公社から誘いを受けて「事業化チャレンジ道場」に参加したのがきっかけです。

その後、製品化する企業を探していた次亜塩素酸水の生成に関する特許を持っている方と運良く出会い、今回の開発に至りました。

取締役社長 深沢 洋史氏

取締役社長 深沢 洋史氏

プロジェクトチームを結成し、専門外の分野にも挑戦

―開発で苦労した点はどこですか。

 

モントロワ除菌消臭器ジアフリーは、次亜塩素酸水溶液を生成しつつ、気化させて空間をまるごと除菌消臭し続ける業界初めての特許を使った除菌消臭器です。

開発においては、pHを5~6.5の弱酸性で維持するところが最も苦労しました。微妙な構造の違いが原因で理屈どおりにpHが維持できず、自然とpHが上がってしまうのです。製品の根本に関わる課題でしたが、もともと社内に化学の専門家が足りないなど、各分野のプロフェッショナル達を社外より集めプロジェクトチームを結成し、一から勉強しながら問題を解決していきました。

左から、取締役社長 深沢氏、開発企画部 部長 渡辺氏、管理部 部長 飯野氏

左から、取締役社長 深沢氏、開発企画部 部長 渡辺氏、管理部 部長 飯野氏

 

―どのような用途を想定していますか。

 

一般家庭、医療機関、介護施設を考えていますが、他にも用途がないか検討しています。具体的には、ホテルの客室や洗面・トイレへの設置、防災用の備蓄品等の可能性を模索中です。

 

取材:平成28年7月26日

企業基本情報

会社名 株式会社三山精工(H28/11/2up)
所在地 〒181-0014 東京都三鷹市野崎1-18-1
設立 昭和41年2月1日
資本金 1,000万円
従業員数 69名
主要取引先 医療機器メーカー、通信機器メーカー、精密機器メーカー等
WEBサイト http://www.miyama-seiko.co.jp/
会社名 株式会社三山TTC
所在地 〒181-0014 東京都三鷹市野崎1-18-1
設立 平成26年10月2日
資本金 1,000万円