Facebook

  • 文字サイズ

企業検索

産学連携支援

イノタマ 公式Facebookページ

日本屈指の技術力 ウォータージェット加工専門企業

超高圧に加圧された水を超高速で噴射し、素材を加工するウォータージェット加工。水と研磨剤(天然石)のみを使用するので、環境負荷や素材への加工ストレスを最小限に抑えることができる地球にやさしい技術です。

株式会社米山製作所(H28/12/21up)

お客様の幅広いニーズに柔軟に対応! ウォータージェット加工の少数精鋭部隊

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ウォータージェット加工専門企業としてお客様の要望に最大限応えることを目指し、最適なパフォーマンスを発揮できる特徴的な加工機4台を揃えて、日々ノウハウの向上と技術力に磨きをかける米山製作所。加工対象物は硬い素材から柔らかい素材、手のひらサイズから4mを超える大きなものまで実に幅広い。また、独自の生産管理システムを導入したことで、受注から出荷・納品までリアルタイムに管理しながらスピーディに対応できる体制を確立している。

ニッチな分野で技術力を高める

―御社の事業内容を教えていただけますか。

 

平成8(1996)年からウォータージェットの受託加工を専門にしています。本社工場では比較的小さなものの加工、同じ東京・瑞穂町内にある荒井工場では4mを超える大きなものの加工を行っています。

創業当時の昭和50(1975)年はプリント基板の金型製造が中心でした。その後、プラザ合意をきっかけとした急激な円高を背景に大手企業の海外進出が進み、一緒に進出するか、国内に残るか選択を迫られましたが、弊社は国内に残り、引き続き技術を追求する道を選んだのです。

当時の金型事情はCAD/CAMがない時代だったので、不具合がみつかると金型を一から作り直さなければいけませんでした。けれども、金型の製造費用は数百万単位でかかってきます。そこで、金型の一部を変更するための加工処理を50万~60万円で請け負うビジネスを始めました。金型変更に適した加工技術を模索しながら、ワイヤーカットを使ってみよう、放電加工機を使ってみよう、と様々な加工法にチャレンジしました。

転機となったのは、先代が中小企業診断士から言われた「社長が機械を動かして仕事をしているようじゃダメ。今のままじゃ潰れますよ」というひと言でした。当時発売されたばかりだったウォータージェット加工機の導入を決断したのです。当時はレーザー加工とウォータージェット加工をはじめ何種類か、どちらを購入するか判断に迷いましたが、弊社の周囲でレーザー加工機を入れている企業が多かったこと、欧米ではプリント基板の金型をウォータージェットで加工しているという話を聞いたことなどが決め手となり、ウォータージェット加工機の購入を決めました。ウォータージェット加工機を導入したのが平成元(年のことで、それが弊社とウォータージェット加工との出会いでした。

ウォータージェット加工の様子

ウォータージェット加工の様子

 

―ウォータージェット加工専門に徹することになったきっかけはなんですか?

 

ウォータージェット加工機を導入したものの、しばらくはうまく使いこなせず、技術的なアドバイス、企業とのマッチング、産学連携への取組み、「産業交流展」への出展、東京都中小企業振興公社が発行する広告誌「ビジネスサポートTOKYO」への継続掲載、など公社の利用できる施策はフル活用させていただきました。また、日刊工業新聞に広告を出したり、自社のホームページを作ったり、販促にも力を入れるなど徐々にお客様を増やしてきました。

一方で、金型の変更請負い業務については、国内の金型生産拠点が海外に移転するに伴い、売上の激減を余儀なくされました。そうした事情もあって、弊社ではウォータージェット加工一本で行こうと決断し、ウォータージェット受託加工専門企業として事業を展開してきました。

それからも様々な専門家のアドバイスをいただきながら技術力を蓄え、おかげさまで航空宇宙分野の部品加工にご利用いただいたり、平成21(2009)年には経済産業省の「元気なモノづくり中小企業300社」にも認定していただくまでになりました。

「元気なモノづくり中小企業300社」に認定

「元気なモノづくり中小企業300社」に認定

 

素材・環境への負荷が少ないウォータージェット加工

―ウォータージェット加工のメリットとデメリットを教えてください。

 

ウォータージェット加工とは、超高圧に加圧され、超高速で噴射された水で素材を加工するものです。水と天然石を原料とする研磨剤を使用し、加工後も水だけで洗浄するので、環境負荷が小さいことが特徴です。通常のレーザー加工などは、熱によって素材の改質・変質が起き、素材の機能が変わったり、有害物質を発生したり、歪みが発生するケースもあります。一方、ウォータージェット加工は熱影響や素材へのストレスが少なく、有害物質も発生しません。ただし、レーザー加工などに比べると、精度があまり出ないのも事実です。ですから、加工内容によってはウォータージェット以外をお勧めする場合もあります。

ウォータージェット加工が採用されるケースとして、医療機器等の部品などが挙げられます。レーザー加工やワイヤーカット加工だと熱による改質・変質が起きてしまうので、人体に埋め込んで使用する際にはその部分を除去して使う必要がありますが、ウォータージェット加工だとその手間が省けるため工数削減になります。そのほか、開発した製品の内部構造観察のために切断したり、不具合の原因解明のために製品の切断を依頼されることもあります。

ウォータージェットによる穴あけ加工

ウォータージェットによる穴あけ加工

 

―どのような素材に対応されていますか。

 

アルミやチタン、セラミックス、樹脂、プラスチック、ゴム、発泡ウレタンなど、硬い素材から柔らかい素材まで各種対応していまして、弊社では一般的にウォータージェット加工では難しいとされるガラス素材にも対応しています。最近では、世の中の軽量化への動きを反映しているのかカーボンやチタン、アルミなどの加工依頼が増えています。

ガラスの加工例

ガラスの加工例

 

社員手づくりの生産管理システム

―2年ほど前に生産管理システムを一新されたそうですね。

 

現場を良く理解している社員が2年かけて構築してくれた、オリジナルの生産管理システムです。すべての受注はこのシステムによって管理され、図面や工程管理もリアルタイムで確認できますし、職人ごとに加工のポイントなど細かなメモを残すこともできます。自社で開発したシステムなので、必要に応じてすぐに改善することもできます。

以前は事務所のパソコンを共用していたためデータ入力が滞ることがありました。今回の生産管理システムの一新を機に一人一台のタブレット端末を導入したので、社員それぞれが適時入力でき、お客様の細かいニーズにもさらにスピーディに対応できるようになりました。

オリジナルの生産管理システム

オリジナルの生産管理システム

研磨剤のリサイクルとコストダウン

―研磨剤のリサイクルを目指されているそうですね。

 

加工に使用している研磨剤には天然石(ガーネット)を使用しているのですが、もったいないことに加工処理には3割程度しか使われず、廃棄しているのが現状です。水と混ざった使用済みの研磨剤を回収・分別・乾燥した後にリサイクルできれば、資源の枯渇防止、廃棄物の削減、コストダウンにつながります。一緒に開発してくださる企業があれば、ぜひお声がけいただきたいです。

代表取締役社長 米山俊臣氏

代表取締役社長 米山俊臣氏

 

―今後の展望を教えてください。

弊社は今後もウォータージェット加工一本で行きます。そのために変えるべきところと変えてはいけないところを模索しながら進んでいきたいと思います。素材についてはアルミやカーボン、超高力ポリエチレンの3つが増えると予想していて、さらに新素材が開発され実用化されていけば、お客様のニーズに合わせてわれわれも対応していきます。

また、弊社のビジネスを支える社員の教育に力を入れ、一人ひとりをさらに精鋭化していきたいと考えています。そのためにも、新しい人事考課制度を導入し、社員の成果をきちんと評価・反映させて、モチベーションを高める仕組みを作りたいと考えています。

 

取材:平成28年9月27日

 

企業基本情報

会社名 株式会社米山製作所(H28/12/21up)
所在地 〒株式会社米山製作所 〒190-1222 東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎東松原24-10
設立 昭和50年5月
資本金 1,575万円
従業員数 9名
主要取引先 航空宇宙関連企業、素材関連企業、医療機器メーカー、各種装置メーカー、自動車関連企業、建設・プラント関連企業、交通関連企業、デザイン事務所等
WEBサイト http://www.yoneyama.co.jp/