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多品種少量生産と柔軟な対応力でお客様のニーズに応える

金属切削を中心とする部品加工から精密機器の組み立て・調整までを事業領域とし、最先端の設備とこれまで培ってきたノウハウを活用してお客様のニーズに柔軟に対応。数個からの多品種少量生産で高品質・低コストを実現している。早期からISO14000シリーズを取得し、環境に対する社会のニーズにも応える。

株式会社吉本製作所(H29/2/21up)

日本の技術力とベトナムの生産力の融合により高品質の“日本ものづくりブランド”を低コストで提供

ベトナム・ホーチミンに現地法人を設立。同社現地法人が品質管理、技術指導、納期管理等を徹底管理するベトナムの委託加工先が生産を行うことで、日本の品質とベトナムの低コストを実現する海外生産体制を確立している。

ベトナム人エンジニアも活躍中

工夫の積み重ねで優位性を発揮

―御社の事業内容を教えていただけますか。

 

金属切削を中心とする部品加工を専門としており、その中でも多品種少量生産が弊社の特徴です。工場の製造装置に使われる部品が多いので、リピート品よりもその都度新しい製品を受注するケースがほとんどです。生産数もだいたい2ケタ程度。約7割は一度きりの生産ですので、様々なニーズにフレキシブルに対応できる体制が弊社の強みと言えるでしょう。また、弊社では3軸から5軸の比較的大型のマシニングセンターを所有しているので、様々な形状・種類の加工が可能です。こうした得意分野に加え、品質・納期・価格のトータルでお客様に満足していただけるようユニット単位の受注も増えてきました。お客様は30~40社ほどありますが、液晶や記憶媒体を含む半導体業界が6割、それ以外は分析装置や自動車関係です。

大型マシニングセンタ

大型マシニングセンタ

 

これまでのノウハウを活かして自社製品の製造販売もしています。一時はポンプのOEM製造をしていた時期もあるので、ポンプに関してはかなりノウハウが蓄積しました。現在はそれを発展させて、一台で複数のヘッドを制御する「多筒式ドライピストン真空ポンプ」、「液送プランジャーポンプ」という今までにない製品を開発することができました。

自社製品の「液送プランジャーポンプ」

自社製品の「液送プランジャーポンプ」

 

―切削加工のノウハウはどういうところにあるのでしょうか。

 

機械が高性能になり、徐々にノウハウが必要な部分が薄くなってきてはいます。中国や韓国など、海外も追いつけ追い越せで頑張っている企業もたくさんありますし、海外の方が最新の機械があるケースもあります。

でも、部品加工というのは機械の性能だけではありません。どの機械で、どういう順序で削るのか、どの工具を使うのか、という手順や段取りを含めたプログラムが腕の見せ所です。小さな工夫の積み重ねで工程を減らすこともできます。日本も努力しないといけませんが、まだまだ優位性を保っていると思っています。

ノウハウに差が出るプログラミング

ノウハウに差が出るプログラミング

ISO14000取得を通して社内体制強化

―ISO14000を取られたきっかけを教えてください。

 

私(吉本社長)が入社して少し経った頃に、社内体制の整備をするために準備を始めました。社内に仕組みらしきものがほとんどなかったので、会社として基準を設けるのはとても良いことですし、従業員にとっても仕事のやり方の基本を確認することができます。ISOのために仕事が増えてしまったという事例をよく聞きますが、それでは本末転倒なので、効率良く仕事をするためにISOに取り組もうと考えました。

製造業だとISO9000を取得する会社が多いのですが、製造業なので品質は当然で、環境も考えられるような会社になりたいということでISO14000から準備を始め、平成11年に取得しました。当時は大手企業がISO14000を取得し始めていた頃で、中小企業で取得しているところはほとんどありませんでした。

実際のところ社員教育にもつながっていて、物事に取り組むときにPDCAサイクルが回せるようになりました。また、年々高まる環境保全に対する社会のニーズにも応えられると考えています。

 

―自発的に取得されたのですね。

 

はい、自発的に取り組みました。当時はISO14000が出たばかりで、中小企業向けにコンサルティングをしてくれる方もいなかったので、社内でマニュアルを読み込んで自分たちで一つずつ解決していきました。結局、1年がかりのプロジェクトとなりました。

ISO14000は3年ごとに更新をしますので、その更新のタイミングである平成14年にISO9000も取得しました。当時はISO14000とISO9000を両方取得できていない大手企業もあったので、中小企業としては早い方だと自負しています。

ISO取得により社内体制強化

ISO取得により社内体制強化

日本の品質とベトナムの生産能力の融合

―最近、ベトナムに現地法人を作られたそうですね。

 

平成26(2014)年1月にベトナムのホーチミンに事務所を開設し、最近現地法人化しました。吉本製作所のベトナム現地法人が日本のノウハウで品質管理、ベトナムの委託加工先に対する技術指導、受注案件の納期管理などを引き受け、生産の部分をベトナムの委託加工先に発注するというビジネスモデルです。弊社のベトナム現地法人は生産設備を一切持たず、現地の委託加工先に生産はすべて委託します。その代わり、品質管理や技術指導を徹底して行うことにより、お客様は日本品質を確保しつつ、ベトナム生産の低コストを享受できます。大手企業のなかには自らベトナムに進出して工場を持っているところもありますが、設備投資が必要ない分だけそれより安くできる可能性があります。弊社としても生産能力が高まりますし、お客様への提案の幅が広がりました。

現在ではベトナム国内に約10社の委託加工先を持っており、徐々にサプライヤーネットワークが広がっています。

 

―ベトナムに進出された決め手はなんだったのでしょうか。

 

海外展開を模索して、数年前から海外視察を繰り返していました。そんなとき、たまたま行ったベトナムで現地の企業と仲良くなったのがきっかけです。それからその企業と協力関係を築き、一緒に仕事をしていくうちに、かなり質の良いものを作るようになってきたので、本格的にベトナム事務所を立ち上げるに至りました。

ベトナム人は勤勉で、優秀だと思います。ほぼ単一民族ですし、日本人に感覚が近い。技術的にも決して悪くなく、指導によってはまだまだ伸びると感じました。現在は、技術指導という観点も考慮し、ベトナム人2人が弊社工場で働いています。日本では採用難が続いていますが、ベトナムでは大学を卒業した優秀な人材がまだまだ採用できる環境です。彼らも研修生ではなくエンジニアとして採用しているので、大いに期待しています。

ベトナム人エンジニアも活躍中

ベトナム人エンジニアも活躍中

日本のものづくりの優位性をアピール

―今後の展望を教えてください。

 

海外の勢力が強くなってはいますが、ものづくりの分野ではまだまだ日本の優位性が高いと思っています。ただ、日本の優位性がずっと確保できるわけではなく賞味期限がある、という危機意識ももっています。だから、日本に優位性があるうちに、次のビジネスモデルを確立して、会社を次のステップに繋げられるようにしていきたいと考えています。東京を起点に、「プラスα」となる要素を模索していく。現在はベトナムでのビジネスを始めましたが、それに限らず繋がりを広げていきたいと考えています。

繋がりを広げるという意味では、東京都中小企業振興公社・多摩支社が主催する新技術創出交流会には7回連続で参加しました。今後もぜひ参加したいと思っています。大手企業が具体的な案件をもって参加されているうえに、事前に前さばきもされているので、当日の面談では深い話が展開できる。受注につながる確率も非常に高くて、新技術創出交流会で知り合った企業のなかには現在のメイン取引先の一社となっていただいているところもあります。

代表取締役 吉本 誠氏

代表取締役 吉本 誠氏

 

取材:平成28年11月25日

企業基本情報

会社名 株式会社吉本製作所(H29/2/21up)
所在地 〒198-0023 東京都青梅市今井3丁目9番17号
設立 昭和52年4月
資本金 1600万円
従業員数 25名
主要取引先 大手電機メーカー等
WEBサイト http://www.yoshimoto-fc.co.jp/