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専門家の視点であらゆるデータを収集・分析・可視化して新たな付加価値を生み出す

工学、理学、薬学、統計学等を専門とする社員が在籍。専門知識を活かしながら、計測機器や医療機器のシステム開発、受託開発、統計解析等のソリューションを提供している。

株式会社バイオネット研究所(H29/6/19up)

画像処理・AI等のソフトウェア技術を最大限に活用し、産業界に貢献する

画像処理やAI等のソフトウェア技術を計測システムの開発に活用。物理設計、ハード設計、組込みソフトウェア開発を社内で一から手掛け、お客様からの受託開発や最先端分野の共同研究で新たな付加価値を生み出す。

多様なデータからの分析と可視化

あらゆるデータを可視化する技術

―御社の事業内容を教えていただけますか。

 

計測機器や医療機器のシステム開発、受託開発、統計解析、システム開発のコンサルテーション等をワンストップで提供しています。計測機器関係の引き合いが最も多いのですが、測定する対象物が変わっても、計測機器の基本技術・原理はほぼ同じなので、計測技術や、そこから得たデータを解析する技術が弊社のコア技術ですね。

私は、元々日本電子株式会社に勤めておりまして、電子顕微鏡、半導体検査装置、生化学の自動分析装置等の組み込みソフトウェアや画像処理・信号処理を中心に開発を担当してきました。定年の1年前という59歳のときに退職し、2010年に創業しました。様々な計測機器は当然コンピュータを使って計測しますが、そこにAIの技術を使って付加価値を付けていくことを目指しています。

データ分析と可視化の例

データ分析と可視化の例

 

―お客様はどういった方が多いのでしょうか。

 

異分野から計測関連機器に初めて参入する企業が一番多いです。例えば、バイオ関係の計測器を作りたい、医療関係の計測器を作りたいという企業の試作です。少し変わった分野だと、インフラ関係で橋やトンネル等に関するデータを解析してほしい、セキュリティ関係の計測機器の試作をしてほしい、というお客様もいらっしゃいました。弊社では、対象物の物理的な性質や化学的な性質を把握して、その対象物に対してどのようなハードウェアやソフトウェアが必要かを的確に提案することができます。

 

 

様々な専門知識を持つエンジニアが在籍

―博士・修士の学位を持った方が多数在籍されていますね。

 

社員は10名で、加えて技術顧問が3名います。工学、理学、薬学、統計学の博士を持つ者がいますし、社会人大学院で博士課程に通っている者が2名、修士課程に通っている者が1名います。私も工学博士、技術士(情報工学)、情報処理技術者(エンベデッド・システム)を持っており、画像処理、パターン認識、機械学習等が専門です。社員数は多くありませんが、敢えて専門分野の異なるメンバーを集めました。

社内の各分野の専門家による物理設計から、各種センサーで取得した匂い、圧力、音波、赤外光、X線、電子線等のデータを様々な角度からアプローチして可視化するところまで、ワンストップで開発します。それぞれの社員が専門分野を活かしながらハードからソフトまで領域を重複して担当しています。

様々な分野の専門家による協力体制

様々な分野の専門家による開発体制

 

―大学や研究機関とのネットワークもお持ちでしょうか。

 

お客様の多様なニーズに応えるためには、様々な専門分野の人材がいなければ的確な回答ができません。最近では、社内の人材だけでなく大学の先生や研究機関ともネットワークを作り、情報交換をさせていただいています。

最近ですと、昨年9月より産業技術総合研究所の佐藤主税先生とタンパクの構造解析に関する共同研究を開始しました。タンパクの構造が分かるようになると3次元の立体構造に対して薬の構造を決めることができるので、これまでトライ・アンド・エラーの繰り返しで長期間かつ多大な開発費をかけていた開発が、短期間かつ安価な開発費で開発できるようになります。この分野の研究は、創薬研究の新しいアプローチとして世界中で注目を浴びています。

 

透過電子顕微鏡画像シミュレーションソフト「BioNet elbis」

―自社製品の「BioNet elbis」について教えてください。

 

透過電子顕微鏡の場合、顕微鏡のフォーカスの値を変えると画像が全く違うパターンに変わります。そうすると何を見ているのかが分からなくなってしまう。そこで「BioNet elbis」を使って、同様の条件でどう見えるかシミュレーションするのです。最近では、ナノレベルの物性の研究論文にはシミュレーション画像を添付することが常識になっています。「BioNet elbis」は、GPUによりリアルタイムで画像変化が得られ、また収差補正にも対応した世界初のシミュレーションソフトです。国内外の大学・研究機関、ナノマテリアル関連の大手企業、製薬会社等をターゲット顧客として考えています。

BioNet elbisの特徴

BioNet elbisの特徴

時代に先駆けてAIに注力

―AIはいつから始められたのでしょうか。

 

私がまだ会社員だった20年ほど前からです。当時は自分でソフトウェアを作らなければいけなかったので、基礎的な部分から開発しました。現在でも、最先端の先生方にコンタクトをし、情報交換をさせていただいています。

現在のAIはニューラルネットワークの領域での研究が多いのですが、化学や医学分野だとむしろ統計的なパターン認識を求められる傾向にあるので、そちらも継続して研究しています。特に医学の分野では、結果に対する根拠が求められますので、なかなか単純な機械学習では通用しません。例えば、健常者とある疾患を持った方を比較する場合、そのときのキーとなる代謝の変化に反応して症状が現れるところまで説明できないといけません。私どもには、血液に含まれる代謝物についての知識があるので、どういうパターンにすればどういう結果が出るかがわかります。物理的な現象まで理解して、最適なアルゴリズムを提案できるのです。

機械学習と言っても市販のソフトウェアを利用するだけだと、うまく行かなかったときに次の一手が考えづらい。ところが、私たちは一からソフトウェアを作っているので、もしうまく行かなかったときにも原因を追究して、ソフトウェアを改修するというアプローチが取れます。

創業当時からAIに注力

創業当時からAIに注力

インフラメンテナンスの省力化に注目

―今後の展望をお聞かせください。

 

他の企業と組んで、世の中にある製品に付加価値を付けたものを作っていきたいと思います。東京都中小企業振興公社が主催する新技術創出交流会への参加は、新たなパートナーを探す際に非常に有効で、実際に受注にまで繋がった案件もあります。公社のセミナーにもよく参加するのですが、いらっしゃる講師陣のレベルも高く、弊社が持っている技術を応用するためには非常に参考になっており、今後も参加したいと考えています。

今後、日本のインフラは老朽化が進みますが、人口は減少し、人手によるメンテナンスだけでは難しくなります。そうすると、AIを使ってメンテナンスが必要な個所を特定したいというニーズが益々多くなるので、協力できる分野が多いのではないかと考えています。

代表取締役 新川 隆朗氏

代表取締役 新川 隆朗氏

 

取材:平成29年5月10日

企業基本情報

会社名 株式会社バイオネット研究所(H29/6/19up)
所在地 〒190-0022 東京都立川市錦町2-3-28 アルブ立川ビル2F
設立 平成22年2月
資本金 8,250万円
従業員数 10名
主要取引先 精密機器メーカー、大学・研究機関等
WEBサイト http://www.bio-net.co.jp/